日本遺産「山寺と紅花」体制構築及び情報発信業務事業
事業内容
この事業で弊社は山形アドビューロとタッグを組み、地域プロデューサーとファシリテーターを担っています。
「どんな計画も関わる人達が“自分ごと”にならなければならない」とよく言われます。では、どうしたら“自分ごと”として主体的に取り組めるようになるのか?
弊社ではそこにホールシステムとポジティブアプローチのファシリテーション技術を応用させて頂いています。(女性管理職プログラムや婚活事業、居合道体験プログラムもこの技術を応用しています)
実施期間
■第1回ワークショップ
日 時:平成31年1月10~11日 9:30~17:00
会 場:山寺芭蕉記念館 研修室
■第2回ワークショップ
日 時:平成31年2月13日 9:30~17:00
会 場:山寺芭蕉記念館 研修室
■第3回ワークショップ
日 時:平成31年3月6日 9:30~17:00
会 場:山寺芭蕉記念館 研修室
■日本遺産 山寺と紅花シンポジウム
日 時:平成31年3月2日 13:30~16:30
会 場:山寺芭蕉記念館 研修室
第1回目は2日間に亘り、普通の会議でありがちな事務局が想定した結論に誘導していく予定調和をせずに、場に集まった方々のダイアログ(対話)の流れを生かしていくファシリテーションで進めていきました。1日目はどんな流れになるのかと不安もありましたが、あっと言う間に打ち解けあい有意義な意見がたくさん出されて驚きました。
2日目、ワークの最後では「未来新聞」をグループで作り上げることで未来の実現したい状態を言葉や絵にして発表していただきました。参加者の年齢はかなり幅がありましたが、思考の枠を離れて、目から鱗が落ちるような感覚で発想する新鮮な取り組みにワクワクを感じて頂けたようです。
第2回目は前回の振り返りをし、グループワークと情報提供を組み合わせ、私たちが実現したい未来像を描いてきました。前回同様に楽しく取り組むことができています。今年度事業としては次回が最後ですが、次年度に繋がる道筋に光りが見えてきました。
漠然とした「ありたい未来」を話すのは楽しいのですが、最終的には「何をやるのか」「誰がやるのか」「どうやってやるのか」を具体的に決めなければなりません。それは結構厳しい話になりますが、へこたれずみんなで頑張ってやり遂げていきましょう。
第3回目は、まず前回の振り返りをし、前回のワークで出た内容の感想をグループ内で共有し、まだ描かれてないものがあれば検討し発表していただきました。それを元にしてイラストレーターから一枚絵のラフイメージ図を描いていただきました。その間、仮でワークグループを形成し具体的なゴールイメージについて相談していただき発表していただきました。最後に、出来上がった一枚絵を見ながらダイアログしました。
3月2日に開催した「日本遺産 山寺と紅花シンポジウム」では、記念講演に(株)伊勢半本店の島田美季さん をお招きし、「日本伝統の「紅」を知るーつくる技とつかう心ー」をテーマにお話し頂きました。
伊勢半本店は江戸時代から続く日本最後の紅屋として南青山で紅ミュージアムを開いて歴史と伝統を守るべく活動をされています。
続いて、トークショーには、元資生堂執行役員常務 関根近子さん、前出の島田さん、ゲストとして米沢市の(株)新田 常務取締役 新田克比古さん、そしてMCに山形放送 青山友紀さんをお迎えしました。
紅花染めや紅摘みの話、「海外の人からはどう映るのか」、「山寺と紅花で今後どんなことを期待してるか」などなど興味深い話を青山さんに出演者から沢山引き出して頂きました。
換金作物としての紅花は、農家が花摘みから紅餅加工の地道で大変な作業の話と、紅花商人が北前船交易でいかに儲かり、そのお金で山形に文化的なものがもたらされたか…の話に集約されます。ですが、産地である山形の私たちは「紅が京や江戸で、どのように作られ、どのような使われ方をし、どのように愛されたのか」という話や、戦後、最上紅花が復興するきっかけとなった方の話などを、知る機会は意外と少なかったのです。そこで、今回はこのテーマに舵を切った次第でした。
委託元:山形県教育庁文化財・生涯学習課
協 力:山形アドビューロ、山寺芭蕉記念館